天理参考館 協力／道友社 編
平成13（２００１）年11月、おやさとやかた南右第一棟に、天理大学附属天理参考館が移設、展示内容も新しくオープンしました。本書は、その記念出版です。
同館は、世界の生活文化・考古美術資料を幅広く集め公開している博物館です。出版に際しては、この分野に特別の関心を持たない人にも親しんでもらえるよう、また、おぢばに連れ帰った人を同館に案内する際の“手引書”になるようにと編集が進められました。
そのため本書では、学芸員が来館者を案内する際の資料解説や、資料の収集・整理・展示にまつわるエピソードなど、知る前と後では資料の見方が変わる、とっておきの話を紹介しています。
また、常設展示の「日本人の移民資料」にもページを割いています。これらはすべて、海外布教を志して南北アメリカへ渡っていった天理教の先人たちゆかりの品々。渡航証明書、パスポートなど日本から移ってきたことを証明するものや、廃物を利用してこしらえた鳴物など、子孫が家宝としてきたものも少なくありません。
本書は、このような資料にまつわる“もの語り” 88編を収録。“もの”を作り、使った、さまざまな地域の人々の心により深くふれるため、参考館を訪れる前にお読みいただきたい一冊です。
四六判並製／208ページ
