道友社 編
平成8(1996)年の第1集に続いて、平成9年に刊行された同名の第2集です。
本書は、「読者が参加した本がつくれないか」との企画から生まれました。人はだれしも心の中に“小さな宝物”ともいうべき体験があるものです。その体験を披露してもらい、読む人の心に小さな灯をともしてほしい……、そんな思いでつくられたものです。
第2集の原稿応募数は141人、153編。第1集をよく読んで応募した人が多かったため、良い作品が多く、採用した率も倍になったと、「あとがき」に書かれています。
掲載されているのは76人・84編の作品。“作者”の平均年齢は56.7歳。80歳以上の人が7人で、その中の2人が90歳です。そのため、中にはかなり前に体験した出来事でありながら克明に心に残っていたという話も多くあります。また、いずれも1編が2、3ページと簡潔ながら、強く、印象深く心に刻まれるものばかりです。
複雑化、多様化する現代社会の中、暗い影を落とす事件が増えてきているように思います。本書を読んで、心に明るさを取り戻しませんか。
四六判上製/248ページ