天理教手話研究室 編
平成8(1996)年に発行された『写真 手話辞典』に続くものです。“辞典”は単語を詳細に知るための書で、本書は、その組み合わせ方を学習するための入門書。基本的な手話の日常会話を、写真をふんだんに用いて解説しています。
例文は、現在も大勢の耳の不自由な方が使っている「日本手話」に沿って構成。「名前のあらわし方」「疑問のあらわし方」「地名・場所のあらわし方」などの項目別に、日常会話でよく使われる基本的な文を厳選して紹介しています。
また、手話の動きを、変化に合わせ連続写真で表現。手の位置関係や細部が分かりにくい場合は、アングルを変えた写真で補足し、さらに、写真上には手や指の動きを示す矢印を入れるなど、手話動作の流れをスムーズに理解できるよう、工夫がこらされています。
1ページに例文を1文と、参考となる単語を2、3語掲載。この単語を加えたり入れ替えたりすることで、1文を3、4通りに応用できる仕組みになっています。
例文が疑問文の場合には、次ページに回答例を数例紹介。場面に応じた受け答えができるようにも配慮されています。
また、解説も付いており、例文の構成や手話の意味などが詳細に記されています。
各章末の“応用編”では、日常の場面を想定した会話をストーリー仕立てで掲載。職場の先輩と後輩の女性2人が登場し、自己紹介にはじまり、お互いの家族や趣味について、食事やハイキングに出掛けた場合など、バラエティーに富んだ内容になっています。
手話の初心者にも、表現の幅を広げたい人にも最適な、実践で活用できる本です。
A5判並製/294ページ