桝井孝四郎 著
本書は、昭和30（１９５５）年に初版が刊行されたもので、装いも新たに復刊しました。
著者は明治27（１８９４）年、伊豆七条村（現・奈良県大和郡山市）に誕生。父・桝井伊三郎・天理教教会本部本部員の薫陶を受けて、早稲田大学在学中から、「おさしづ」研究の論文を雑誌に投稿するなど、教えの真髄を求めて筆を執るようになりました。
また、昭和２（１９２７）年から公刊が始まった「おさしづ」の編纂（へんさん）に携わり、その後も、原典に関する著書や論文を数多く執筆。教理研究に終生、心血を注ぎました。
本書は、長年にわたる教理研究の成果をもとにしており、「みかぐらうた」の解釈にとどまらず、おうたに込められた神意をより深く味わうことのできる絶好の手引書となっています。
著者は「前の言葉」で、「目で読ましてもらって味がある。口で唱えさしてもらってなお味がある。手を振らしてもらってなお一層の味がある。立って踊らせていただいて一層のよろこび、陽気となって現れてくる」と、「みかぐらうた」に込められた教祖（おやさま）の深い親心を説いています。
教えの全般にわたっても触れており、不思議なたすけを頂いた体験談など、さまざまな実話を交えながら、懇切に説明も加えられています。さらに、高井猶吉、山澤為造といった教祖ご在世当時を知る先人に、著者が自ら聞いた貴重な逸話も収められています。
半世紀前の教祖70年祭当時の息吹が伝わってくる一冊です。
Ａ５判並製／288ページ
