小滝透 著
アメリカ同時多発テロはなぜ起こったのか。パレスチナ問題はなぜ解決しないのか。激動の21世紀に求められる教えとは――。本書は、比較宗教学的な観点から、世界宗教としての天理教に迫る、気鋭の評論家によるエッセーです。
「宗教の時代」といわれる中、天理教の“だめの教え”たる所以（ゆえん）をより輝かせるには、天理教と世界の諸宗教の違いを知る必要があります。本書は、激動する世界情勢を“鏡”として世界宗教を総覧するとともに、天理教の特色をいっそう際立たせることを目的に、『みちのとも』誌上に平成14（２００２）年２月号から連載された13編に、新たな書き下ろし６編を加えて構成されています。
著者は昭和23（１９４８）年、京都市生まれ。サウジアラビア王立リヤド大学文学部アラビック・ラングウェッジ・インスティチュート卒業。世界の“四大宗教”に造詣（ぞうけい）が深く、評論家として作家として活躍中の人物です。 「……そしていま、かつて局地的な対立で済んでいた宗教的衝突は、全世界的規模で繰り広げられようとしている。それに、どう対するのか？ それはすべての現代人の課題であり、かつ天理教への問いでもある。セム系一神教の行き詰まりが見えているいま、世界はそれに代わる新たな教えを求めているのだ」（「あとがき」から）
緊迫する世界情勢を宗教で読み解くとともに、世界宗教としての天理教の使命をアピールする著作として、ぜひ一読をお勧めします。
四六判並製／208ページ
