中島秀夫 著
天理大学名誉教授である著者は、新制天理大学が発足した翌年の昭和25(1950)年に天理大学宗教文化研究所勤務となり、以来、半世紀以上にわたり天理大学と共に歩んできました。29年からは宗教学の授業を担当、さらに数年後、併せて天理教学の講義を受け持つようになりました。
本書は、著者が『天理時報』に連載した、「かなの教え――おふでさき入門」(立教152年)と、「『天理教教典』をひもとく」(立教160年)を一冊にまとめたもの。天理教原典の一つである「おふでさき」、そして、原典に基づいて教理の大綱を説明した「天理教教典」を、ようぼく・信者向けに、やさしい言葉で分かりやすく解説した本です。
しかし、本書の何よりの特徴は、研究者による教理解説というよりも、著者が一人の信仰者として、お道に寄せる熱い思いをつづっているところにあります。「まことに荘重な響きをもった序章のご宣言であると思わずにはおれません。それが大きな力となって私の心に強い感動を呼び起こします。こうして、私は限りなく、おふでさきの世界に魅せられてゆきます」(本文から)
これから天理教を学ぼうとする人にとって格好の入門書であるのみならず、教会長・布教所長にとっても、共感と感動を覚える一冊となることでしょう。
四六判並製/308ページ