内容紹介
本書は復刊を望む多くの声に応え、教祖百二十年祭記念出版として刊行されました。
著者は明治39(1906)年生まれ。昭和7(1932)年に東京帝国大学文学部宗教学宗教史学科を卒業後、天理教教会本部の要職を歴任、昭和44年から52年まで天理教表統領を務めました。特に教学研究においては、二代真柱の指導のもと、長年にわたって教祖伝研究に従事し、これをライフワークとしました。
本書は、昭和24年から『天理時報』と『みちのとも』に長期にわたって連載されたものに加筆して一冊とし、昭和56年に刊行された名著です。
著者は「最初から一貫した教祖伝を書き度(た)いという熱意を以(もっ)て筆を執り、最後までその意志を貫いて来たつもりである」(「改訂版を出すにあたって」から)と述べ、執筆開始から出版に至るまで32年を費やしたと記しています。さらに、その源流は大学の卒業論文の執筆時にさかのぼり、以来、半世紀の歳月が流れたとも述懐しています。
「嘗(かつ)て権威ある教祖伝の定本即(すなわ)ち、『稿本天理教教祖伝』がなかった時代になんとか私なりに教祖伝を書かせて頂きたいとの願いから『私の教祖様』の執筆を始めた」(前掲)とあるように、本書は、教祖(おやさま)ひながたを慕う著者が、生涯をかけて執筆に情熱を注いだ一冊です。
中山慶一 著/A5判並製/512ページ