遺伝子研究の世界的権威であり、ダライ・ラマ法王とも親交の厚い村上和雄筑波大学名誉教授が、「サムシング・グレートは親神様である」と説く本書は、教内はもとより、教外の多くの人にも自信を持ってお薦めできる一冊です。
村上和雄 著/四六判上製/308ページ
内容説明
著者は京都大学大学院博士課程を修了後、アメリカでの研究生活を経て、1978年より筑波大学応用生物化学系教授となり、高血圧の黒幕である酵素「レニン」の遺伝子解読により世界的に脚光を浴びました。以来、遺伝子の暗号解読の現場で実感した、人間の理性や知性をはるかに超えた大いなる存在とその働きを一人でも多くの人に伝えたいと、「サムシング・グレート」というキーワードを自ら造って、これまでに40冊を超える本を著してこられました。
本書は、奈良県天理市に生まれ、天理教の教えを聞いて育った著者が、一人の信仰者として天理教の世界に身を置きながら眺めた科学の世界を、「信仰と科学のはざまで」というタイトルで『みちのとも』に連載したものが骨子となっています。テーマは、ES細胞、クローン人間、遺伝子組み換え技術、がん免疫療法、依存症、肥満と飢餓、鳥インフルエンザなど多岐にわたり、心と遺伝子の最新の研究成果を踏まえて縦横に論じています。
巻末には、チベットの最高指導者であるダライ・ラマ法王14世との対談を掲載しました。ダライ・ラマ法王は、精神世界の世界的リーダーの一人であり、ノーベル平和賞を受賞しています。
目次
まえがき
第1章【信仰】
- サイエンスの世界に親神様の働きを見た
- いまに及ぶ二代真柱様の親心あふれる薫陶
- 学問をしつつ理屈抜きに"あほう"になる難しさ
- 心身に修理声を施す"オンリーワン"の病院
- 「心づかいが遺伝子の働きを変える」となぜ確信したか
- "陽気ぐらしの遺伝子"発見する日を夢見て
第2章【科学】
- 真の科学は、神の世界という山の頂へ近づく道
- 科学は"祈りの効果"を証明しつつある
- 現代科学からみる魂・出直し・生まれ替わり
- 生命軽視の風潮と"ウイルスの反乱"
- "陽気ぐらしの質"問うクローン技術
- 潜在能力引き出すイネの遺伝子解読
第3章【遺伝子】
- 遺伝子組み換え技術はモンスターを生む科学か
- 遺伝子と霊性の世界から見るアルコール依存症
- 肥満と飢餓の二極化に食のあり方を考える
- 進化論か知性設計論か、いま米国で論争再燃中
- 眠れる遺伝子のスイッチがオンになる教育を求めて
- 新型ウイルスの潜在的危機とヒトの免疫機能
- 胎内回帰促す細心のがん免疫療法とおぢば帰り
第4章【祈り】
- ようぼくと科学者のはざまで、いま思う
- 教祖百二十年祭に向かう私の三つの心定めとは
- 『生命の暗号』英訳出版とアメリカ公演ツアーの成果
- 米国人は私の主張をどう受けとめたのか
- 現代のキーワード「慎み」を科学する
- 「親心が世界を変える」広島国際平和会議から
- これから10年の心定め 祈りと遺伝子の研究へ
第5章【対談】
ダライ・ラマ……一人ひとりの「思いやり」を高め世界平和へ
&
村上和雄……人間には"利他的遺伝子"があると信じる