文・絵 にしむら えいじ
本書は、イラストレーターでグラフィックデザイナー、詩人の、にしむらえいじ氏による作品集です。
にしむら氏は、道友社発行の『人間いきいき通信』(天理時報特別号)8面の文・イラストを立教162年(平成11年)から担当し、今年で連載10年目を迎えました。そこで、多くの読者からの要望に応え、作品集として今回の単行本出版となりました。
氏は25歳のとき、勤務する印刷会社で右手を大ケガ。一時は大好きな絵を描くことを断念しかけたが、「自分がほめられることより、みんなに楽しんでもらう絵を」(本文から)と左手で描き始める一方、何事も神様のお導きと前向きに受けとめて、見事に再起。多くの人たちに元気と勇気を提供してきました。
連載10年、100本を超える作品群の中から、本書は40点の作品と、書き下ろしエッセー36本で構成。とりわけ著者初のエッセーは、京都・西陣の自宅町屋に併設された「三畳間ギャラリー」を舞台に、四季折々に浮かぶ思いや、人との不思議な出会いなどが軽妙なタッチで綴られており、読む人の心を自然となごませてくれるでしょう。
その一作一作に思わず、「なるほど、なるほど」とうなずいてしまう本書は、身近な人たちへのプレゼント、お見舞い品としても、最適な一冊といえます。ぜひご活用ください。
四六変型/176ページ/オールカラー