佐藤浩司 著/ 天理大学雅楽部 協力/ 道友社 編/
『雅楽 「源氏物語」のうたまい』(DVD付き)は日本図書館協会選定図書に選ばれました。
千年の時を超えて読み継がれる「源氏物語」。この物語のそこかしこには日本の古典音楽「雅楽」が隠し絵のごとく散りばめられている。作者・紫式部は、この歌舞(うたまい)に何を託したのか? 雅楽を知ると見えてくる「源氏物語」の新たな世界‼
紫式部とともに本書をナビゲートするのは「天理大学雅楽部」。年3回の定期公演、20数回を数える海外公演をはじめ、学生の域を超えたユニークな活動を60年にわたって続けている。巻末には、同部の演奏による“雅楽入門DVD”を添付‼
B5判変型132ページ(オールカラー)。
立ち読みできます。 ※角にカーソルをあわせるとページをめくれます。
[もくじから]
第一章 源氏物語と雅楽
【青海波】この世のものとは思えぬ二人舞
【更衣】夕霧、内大臣の歌にドキリ!
【打毬楽】[落蹲】宮廷の競技彩る「勝負楽」
【管絃など】女性たちだけの優雅な合奏「女楽」
【葛城】源氏と夕霧の音楽談議
第二章 雅楽物語
クニで異なる「雅楽」の意味
天地の“元気”を送り出す「舞楽」
「篳篥」は蘆舌の“ヨシ”“アシ”がいのち
鬼も認める笛の名手「源博雅」
第三章 雅楽部物語
最高の演奏をお供えしたい!
“異種共演”はおもしろい
廃絶した曲や舞を掘り起こす
幻の天平芸能「伎楽」との出合い
……ほか
[DVD収録内容]
【雅楽のジャンル】雅楽の概要をやさしく解説
【雅楽の楽器】各楽器の特徴と演奏時の役割がわかります
【舞楽(左方)】左方の舞楽の見所をダイジェストで紹介
【舞楽(右方)】右方の舞楽の見所をダイジェストで紹介
【幻の天平芸能「伎楽」】“生きた正倉院”ともいえる伎楽のダイジェスト
[著者紹介]
佐藤浩司(さとう・こうじ)
1946年、北海道生まれ。70年、天理大学文学部宗教学科卒業。72年、天理教校本科卒業。天理大学教授。同大学おやさと研究所主任。大学在学中は雅楽部に所属、奉職後もその指導に携わり顧問を務める。廃絶曲の試作復元をはじめ、同部のユニークな活動を企画立案し、学生たちとともに、その実現に試行錯誤を重ねる。「源氏物語千年紀」(2008年)の際には、「源氏物語と雅楽」について各地で講演。そのほか、雅楽に関する出版物の監修・執筆などにも多数携わる。著書に『お道の常識』(道友社)など。