【内容紹介】
柔道の世界化に尽力した 2人の日本人の物語
世界一の柔道大国フランス。柔道家・粟津正蔵は、その発展の功労者として仏最高勲章レジオン・ドヌールを受章した人物だ。そして中山正善は、天理教真柱としての世界的な人脈を生かし、柔道のオリンピック正式種目採用に導いた陰の功労者である。立場を超え、柔道のJUDO化に力を尽くした2人の知られざるエピソードを、当時の貴重な写真とともにつづる。
永尾教昭著/四六判上製/232ページ
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【目次】
序 章 フランス在住の老柔道家
第一章 渡仏前夜
- 生い立ち
- 柔道の道
- フランス上陸
- 練習開始
第二章 フランスでの指導
- 妻の来仏
- パリでの暮らし
- 日本柔道敗れる――ヘーシンクの出現
第三章 二代真柱との交流
- 海外巡教
- 初めての邂逅
- フランスに残る
- 十三年ぶりの帰国
第四章 東京オリンピック
- 故国にて
- 奇跡の東京オリンピック
- 柔道、正式種目となる
- 悲願ならず
第五章 天理柔道
- 天理教の進出
- 天理柔道への憧れ
- 天理の教えと柔道家たち
- 天理からヨーロッパへ
第六章 柔道人生
- なぜ、フランスなのか
- 橋渡し役として
- 別れ
- 栄冠
●粟津正蔵【あわづ・しょうぞう】
京都市生まれ。京都第一商業学校卒業。小学5年生から柔道を始め、京都一商時代は明治神宮大会での優勝を始め、数々の戦績を残す。
1950年、柔道指導のため渡仏。以後、およそ65年にわたり、フランス柔道界に貢献。99年、仏最高勲章レジオン・ドヌールを受章。